認知症と入れ歯

認知症と入れ歯

認知症と入れ歯

先日患者様から椿と花受けを頂き、とてもきれいだったので載せてみました。ありがとうございました。

さて今回は認知症と入れ歯の関係です。歯はもちろんあるに越したことはありません。しかしながらやむなく歯を失ってしまう場合はあります。大切なのはその後です。その後にそのまま放置しておくか義歯を入れるかで大きく変わるものがあります。

2012年山本先生がpsychosomatic medicineに掲載した論文で「歯数と義歯使用の有無と認知症の関係」を調べたものがあります。

結論として歯が20本以上ある人に対して、19本以下の人は1.01倍、歯がほとんどなく義歯を使用している人は1.09倍、そして歯がほとんどなく義歯未使用の方がなんと

1.85倍

認知症になりやすいという結果が出ました。これはあくまでリスクが増えるということなので、入れ歯を入れないと絶対認知症になるというわけではありませんが、どうやら入れ歯を入れたほうがぼけにくいみたいです。しかしながら、このメカニズムはわかってはいません。これを解明すべく、時間を見つけては大学で研究をしております。また新たな発見がありましたら、ご報告させていただきます。

入れ歯でお困りの方はもちろん、ご家族で「そういえば入れ歯つけてるの??」という方がみえましたら、ご相談でもかまいませんので、お気軽にお話しください。それではまた。

                      歯科医師 河合鮎樹

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