磁石誤飲

磁石誤飲

磁石誤飲

さて今回は磁石誤飲と題しまして、磁石の危険性についてお話ししたいと思います。

磁石って男の子だけかもしれませんが、一時期めちゃくちゃ遊んだ記憶があります。特に1000ガウスの磁石なんて言われたら、小学生の僕の心はとりこになったもんです。今でも水道工事の磁石ってドアにめちゃくちゃ貼ってしまっているところを見るとまだまだ子供なのかもしれません。そんな磁石。どう遊ぶかと言ったらもちろん、磁石同士をくっつけて遊ぶだと思います。そう。磁石は必ず対になっているもので遊ぶ、または金属にくっつけて遊ぶのどちらかなんですね。

そんな磁石を飲み込んでしまったらどうなってしまうのでしょうか??

小学生くらいにまでなれば、口に入れていいものといけないものの判別ができるようになり磁石を飲み込むことは少なくなるとは思うのですが、0歳から3歳までは本当に何でも口に入れると思います。これはごくごく普通のことでいろんなものを初めて見る赤ちゃんは舌で物を認識します。そのまま吐き出してくれればいいのですが、誤って飲み込んでしまうことを誤飲といいます。

さて本題に入るのですが、磁石を飲み込んでしまった場合、一個ならさほど問題ないですし、くっついた状態で飲み込んでしまっても問題になることは少ないです。問題は一個ずつ飲み込んでしまった場合です。食べ物は嚥下した後、胃を通り腸へ行きます。その腸を通過する際、磁石同士が引き合ってくっついてしまう場合があるのです!!そしてくっついたままになってしまうと、腸が挟まれてしまい、血が通わなくなってしまいます。そうなると壊死が起こり腸に穴が空いてしまいます。そうすると腸から食べ物が腸腔(腸の外のお腹の空間)に出てしまい炎症が起きてしまいます。そうなると腹膜炎になってしまったり、穴が空かないにしても腸閉塞になって腸が詰まってしまうこともあります。そうなるともう手術で治すしかありません。。

ですので磁石の取り扱い、こと0歳から3歳までのお子さんがみえる方は特に保管に気を付けてください。こういったことを聞くと僕みたいな男は「ふーん。その期間だけ気を付ければいいの?簡単じゃん」と思うかもしれませんが、よくよく考えてみてください。4年間ってめっちゃ長くないですか?そして4歳になったら絶対に飲み込まないわけでもありません。ですが、保護者の方に注意してくださいとしか言えません。毎日の食事やお世話だけでも大変だと思うのに、磁石にまで注意しなきゃいけないの!?と思われるかもしれませんが、大切なお子さんを守れるのはあなたしかいません。大切にしてあげてください。

最後に上記の写真は匿名で頂いたお葉書の絵です。内容は詳しくは言えませんが、東京在住の方がブログを読んで頂いたみたいで、感謝の言葉を頂きました。患者様からお手紙を頂いたことはありますが、ブログを読んでお手紙を頂いたことは初めてでめちゃくちゃ感動しております。僕の宝物がまた一つ増えました。こういったお手紙を頂くと頑張って続けてよかったなと思います。これからも皆様に有益な情報とまではいかないにしても、「へぇ」と思えるようなブログを続けていきます。それではまた。

                      歯科医師 河合鮎樹

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