コロナになるとなぜ死ぬのか?…

コロナになるとなぜ死ぬのか?最終章

さて思いのほか今回も長くなってしまいましたが、コロナになったらなぜ死ぬのか?最終章。コロナを防ぐためには?コロナの治療方法、ワクチンについてお話ししたいと思います。

まずはコロナの治療方法からお話ししたいと思います。今までのシリーズを読んで頂いた方にはもうお分かりだと思いますが、コロナに感染したらすぐに死ぬわけではなく、一度「肺炎」という過程を経て死に至ります。ですのでまずは肺炎に対する治療方法のお話ししたいと思います。

肺炎の基本的な治療方法は、基本抗生物質の投与になります。なぜならほとんどの場合が菌の感染から起こるものだからです。そして水分補給、保湿を行い、安静にするのが基本的な処置となります。しかし、今回はコロナのお話。コロナが原因で肺炎になった場合のお薬はまだ完成していません。各国必死になって研究を続けていると思いますが、ですので、現在、コロナで肺炎になった場合、対症療法しかすることができないんですね(あくまで肺炎になった場合のみです。持病に関しては打てる手があります)。一刻も早い治療薬の開発が望まれますが、まだ騒がれて一年とちょっと。専門分野の先生方がおそらく昼夜問わず研究されていると思いますので、早く完成することを待ちましょう。

さて次は一個前の状態、感染はしたけど発症するまでの間でできることとして、ワクチンというものがあります。え?さっき治療薬できてないって言ったじゃん?とお思いの方がみえるかもしれませんが、治療薬とワクチンは少し意味合いが違います。治療薬とはコロナになった時にウイルスを直接倒すもの、ワクチンとはコロナに感染したときに免疫により症状を緩和させるものです(ただ今回のワクチンはmRNAワクチンという新しいものなのでちょっと意味合いが変わってきますがおおむね一緒です)。インフルエンザで例えるとわかりやすいのですが、インフルエンザの治療薬はタミフル(ほかにもいっぱい薬はありますが有名なものとして)で、ワクチンはインフルエンザの予防接種です。つまり、感染したとしても症状を緩和させるワクチンは完成しているんですね。しかし、これもインフルエンザの予防接種と一緒でA型とかB型とかを以前にお話しさせていただいたと思うのですが、コロナも様々な型が確認されています。今できているワクチンがそのすべてに対応するわけではないので、ワクチンをうったからといって絶対に大丈夫というわけではありません。しかし、ワクチンを打つことで、劇的に症状は緩和することができると思いますので(絶対ではないですが)、今後皆さんが打てる環境になることを切に願います。

そして最後になりました。コロナにならないためには。もう何度もお話ししておりますが、うがい、手洗い、マスクです。これしか今のところ対策することはできません。

まとめます。コロナにならないためにすることは、うがい手洗い、そしてできるようになったらワクチンを。そして、コロナになってしまったら、まずは基礎疾患があれば、お医者さんの指示に従ってください。そして、なるべく安静に、そして人にうつさないようにしましょう。そして、以前も取り上げたと思いますが、肺炎と歯周病はかなり関係性が高いです。もしコロナになってしまった場合、歯周病か否かで肺炎になる可能性がグッと変わっていると思います。もちろん、ならないに越したことは無いですが、コロナにならないために、そしてコロナになっても肺炎にならないために、お口のケアを強くお勧めします。それでは長くなりました、コロナになるとなぜ死ぬのか?を終わりたいと思います。共に生きましょう。それではまた。

                      歯科医師 河合鮎樹

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